From PARIS

日本の秋

母国に帰り命の洗濯、日本は食天国だ!

3年ぶりに帰国、日本の秋を満喫する。コロナで鎖国政策を取った日本が、10月から入出国自由になり、やっと帰国が実現する。フランスに住んで48年になるが、これほど長く母国の土地を踏まなかったのは初めて。コロナで振り回されている日本を想像していたが、以前の生活が戻っているのにほっとする。フランスではマスクは義務付けなければほとんどやる人がいない が、自転車に乗っている人も、誰もいないところを歩いている人もマスクをしている。 外出にマスクをつけるのが定着している。

一番恋しかったのは温泉。叔母と彼女の2人の娘と宮島温泉に行く。安芸(あき)の 宮島、紅葉谷公園は紅葉たけなわで目を見張る美しさ。故郷に近く、交流でフランス人と何度も行ったことのある場所で懐かしい。修学旅行生と外国人観光客で賑わっている。私達4人の姉弟は私が帰国すると、温泉旅行をする。今回、弟が選んだのは伊豆赤沢温泉、妹弟は夫婦で全員7人。ゆっくり温泉に浸かり、賑やかに夕食、カラオケ。城ヶ崎を海岸沿いに歩くが、荒々しい太平洋の波に感動する。友達の案内で箱根にも行くが、富士山が顔を見せる。

一番食べたかった日本食は寿司。宿泊した友達の家で、着いた日に手巻きでス タート。翌日は大森にある長い付き合いの夫婦でやっているお寿司屋さんに、大森に住む常連の友達と行く。2人とも80 歳を超えるが、元気で寿司も変わっていないので 安心する。帰る前3日も毎日寿司。最後の日、大森の店にもう一度行く。大好きな雲丹で締めくくり、満足。ここにはピエール・ガニエールを「料理の鉄人」で東京に行った時連れて行く。彼にこの店のご主人の写真を送ると、「懐かしい!」と返事が来る。

四川豆花飯店の繊細な四川料理、三笠会館の豪華な上海蟹の夕べ、服部の卒業 生がやっているバラエティのある韓国料理、広島、梅の花の優しい豆腐料理、どれも美味しく舌に残る。2回泊まった温泉ホテルでのビュッフェ朝食で、懐かしい日本の朝 食を存分味わう。ラーメン、蕎麦、豚カツも美味しかった。気軽に簡単に美味しい食事が出来る日本は、食天国だ。

3年べったり一緒だったので、マークを一人残すのに不安があったが、彼もうるさく 言う人がいないので、のんびり自由な生活を楽しんだようだ。週末は子供たちが帰ってくれるし、17日間で8回も友達が食事に呼んでくれる。私は友達をよく食事に呼ぶので、この時とばかり、みんなお返しをしてくれたようだ。

昨日は、愛好会役員50数名が町のレストランを貸し切って夕食。皆が私を見て、生き生きしていると言う。母国に帰って命の洗濯が出来たのを感じる。