新型コロナウイルスのピークアウトで法的規制の大半が解除
イギリスでは、新型コロナウイルスのピークアウトが話題になっている。7月19日、感染急増の最中だったにもかかわらず、ワクチンの効果が発揮されているとして、新型コロナウイルス流行に伴う法的規制の大半が解除された。集会やイベントの参加人数制限が撤廃されるほか、ナイトクラブも営業を再開した。また、パブやレストランでの屋内の座席制限もなくなった。新型コロナウイルスの感染対策として続けてきたマスクの着用義務も撤廃され、街ではほとんどの人がマスクなしで歩いている。
人との接触が増えて感染者が激増すると懸念されていたにもかかわらず、直前週より約30.8%下落しており、デルタ型変異株の流行による最近の感染拡大はピークを越えた可能性があると言われている。
イギリスでは成人の約88%が1回目のワクチン接種を受けており、2回の接種を完了した人は成人の68.3%に上る。そういった事実も関係しているだろう。その結果から、「集団免疫を獲得した」という声も出はじめている。一方でジョンソン首相は「結論を急ぐべきではない」と慎重姿勢でいる。
ちなみに私は、今月11日に1回目のワクチン接種をした。イギリスではオンラインで事前予約をするか、直接現地に行って並ぶという2通りがある。オンライン予約は、5分単位で空き時間が表示され、好きな時間帯を選択することができる。数日前に予約したが、まだ空きがポツポツとあったため相当回転が早いということが分かった。私は、事前予約して行ったため、スムーズに入ることができたが、当日は日曜日ということもあり予約していない人々で長蛇の列ができていた。
予約時間が呼ばれるまで待機した。同時間の予約者はだいたい8人ぐらいだった。
中に入って受付を済ませる際、名前、生年月日、住所、NHSナンバー等の確認が行われた。
※NHSとはNational Health Serviceの略でイギリスの国民保健サービス。イギリス政府が運営するもので、税金でまかなわれている。
過去一週間以内に何らかのワクチンを受けたか、アレルギーの有無、妊娠の可能性があるか、現在コロナの症状があるか、服用中の薬があるか・・等を聞かれた。
私はファイザーのワクチンを接種した。現在イギリスでは、30歳以下はファイザーかモデルナを接種することになっている。
担当してくれた看護師のおばさんは、とても明るく気さくな方で、私が怖がっていたら「今日で注射に対するイメージが驚くほど変わるから見ててね♩」と笑いながら言ってくれた。
その言葉通り、痛みは全くなく一瞬で終わった。最後に、ワクチン接種証明書をもらって完了。終わったあと、待合室にて15分待機し、何事もなければ退出することができた。
打った日の夜くらいから少し肩のだるさを感じ、翌日はさらに痛みを感じたが、日常生活に支障のない程度であった。次回のワクチン接種は9月頭に予約した。しかし、4週間の期間があれば直接行って接種できるという情報を最近入手したため、早めに打ってこようと考えている。
ワクチンを打って、少しは気持ちが楽になったが、国民の多くがワクチンを打ったからと言って、マスクの着用義務を撤廃する方針にはまだ違和感がある。ピークアウトしているイギリスだが、このまま低下するのかどうか、世界から注目されることになるだろうと思う。