From PARIS

ブルターニュの冬

強風で震え上がるほど寒いブルターニュに行ってきました。

ヴァカンス大国フランスの学校は、長い夏休みの他、秋、クリスマス、冬、 春と年4回各2週間の休みがある。子供達の面倒を見るのは祖父母、でなければ町の施設になる。冬休みはかなりの両親が休暇を取り子供達をスキーに連れて行く。由樹はマティスをクリスマス休暇にスキーに連れて行ったので、冬休みは私達が彼を1週間預かることを予想してスケジュールを開けておく。休暇が始まる4−5日前に、カリブ海に浮かぶフランス海外県、グアド ループに住む友達に声をかけられ、家族で常夏の島に出かけて行く。私はその話を友達にしたら、彼らが別荘を持つ南ブルターニュに誘われる。

 我が家から西南に460 km。車でゲランドの塩田の中を走り、半島の先にあるクロワジックは、小さな風光明媚な港町。朝市に行くと、海の幸、近郊の 食材が豊かだが、別荘地とあって物価はパリ並。ゴルフ道具を持って行くが、滞在中強風で震え上がる寒さ。とても外でスポーツをする天気ではない。朝市に歩いて行くのが精一杯で、窓から海を眺める。5日間海鮮料理を思いっきり食べ、おしゃべりとカードゲームを楽しむ。

 牡蠣を開けるのは男性の仕事。友達が牡蠣を買いに行く前、何個食べるか聞いてくる。普通一人前は6個から12個。服部学園の研修旅行で、ブラッサリー・ボッファンジェを入れていたことがある。メインのシュクルートの前に 生牡蠣を一人6個ずつ出してもらう。生牡蠣が食べられない学生を私たちのテーブルに呼び、牡蠣が好きな先生と2ダース食べていたことを思い出し、冗談で2ダースと言ったら本当に私には24個用意してくれる。開けるのに結構時間がかかるので恐縮するが、久しぶりに思い切り食べられて私は大満足。 

そこからフランス一の造船所があるサンナゼールを通り、ロワール河口にある小村に住む友達夫婦を3日間訪ねる。ここはさらに風が強く、ロワール 川の水も強風のため茶色に濁っている。かって造船所、港町で働いた労働者の小さな家が並んでいる。友達は漁師、近郊の農家で食材を調達。別荘地とは比較にならない値段でいい食材が手に入るのは羨ましい。ここでも外にはほとんど出られず、海の幸に舌鼓を打ち、積もり積もったおしゃべりで友好を深める。