ワインと料理の食卓は、私達の生活の中心
私は街の愛好会で月に一度ワインの試飲会に参加している。夜８時から３時間、軽い料理を摘みながら、講師、フレデリックが選ぶ地方のワインを４種類試飲する。気に入ったワインがあれば注文、翌月持って来てくれる。今年はコロナで、３月以降の試飲会が中止になり秋に持ち越される。試飲会が出来ないこの間、フレデリックは毎週インターネットで、ワイナリーのオーナーと一時間のテレ試飲会。彼はワインショップを持ち、彼らが試飲するワインを私達は前もって注文出来るし、またその後も購入可。外出禁止令中、無料で毎週ワインを家まで届けてくれる。
外出禁止令が解除されてすぐ、私が好きな地方、エックス・オン・プロヴァンスのテレ試飲会がある。私は前もって試飲予定の４本のワインを購入、一緒に勉強している２組の夫婦を招待する。ローゼ、白、2つ目のローゼ、最後は赤。私達は全員が最初のグラナッシュ種の、初夏を感じるローゼが気にいる。その後夕食。
4色トマトにブュラータチーズ、蒸し茄子の香草ソース、馬刀貝のリングインヌパスタ。羊、山羊のチーズにデザートは赤い果物のクランベル。試飲した４本のワインをテーブルに並べ、それぞれが好きなワインをグラスに入れ夕食。２ヶ月ぶりに友達と楽しい宵が過ごせる。
サンセールワインのテレ試飲会も気にいる。サンセールは輸出が生産量の60％を超え、世界的に人気があり、ロワール地方では高級。山羊のチーズで有名な、クロタン・ドゥ・シュヴィニヨン村にある家族経営のワイナリー。オーナーが最初に試飲した白ワイン、プティ・ブルジョワを語る時の幸せそうな顔が気に入り、試飲せずに12本買う。ソーヴィニヨン種で、爽やかでフルーティ、アペリティフに最適。さらに値段も8,9ユーロと良心的。この2ヶ月、友達を呼ぶ度にアペリティフに出すと気にいって欲しいと言う。以前はフランスのアペリティフはシャンパンが中心だったが、最近白ワインを好む人が増えている。私は友達のワインを注文する度に私達のも追加。フレデリックも笑顔で届けてくれ、「又来週」と帰っていく。２ヶ月間でこのワインは彼の店の販売トップだったらしい。他のワインも加え、この間、私が私達と友達に買った数は200本を超える。
ニュージーランドワインのテレ試飲会も良かった。現地のワイナリーに昇る太陽を見るために、夜９時から開始。サンセールのブルジョワ家族が、ニュージーランドに土地を買い、サンセールの品種、ソーヴィニヨン、ピノ・ノワールを植え、ワインを作っている。同じ品種でも、土地と気候の違いにより、香りも味も違う。私達は白が気に入って時々買っている。
ワインと料理を囲んでの食卓は、私達の生活の中心。2ヶ月余、友達に会えなかったので、このところ週に２−３回友達を呼んだり呼ばれたり、楽しいひと時を過ごしている。
