From PARIS

モンマルトル散策

星付きのレストランでなくても満足できる現在のフランス料理に脱帽

今年度(2022年)最初の愛好会文化散策にモンマルトルを選ぶ。パリを語らせたら彼以上の人はいないと評判のガイドに案内を頼む。我が町ヴィレンヌ駅に25名集合、メトロの駅、アベースまで行く。この駅は地下深く、モンマルトルを描いた壁絵を見ながら延々と階段を登る。ガイドが待っていてそこからモンマルトルの案内が始まる。 

フランスの守護聖人である聖ドニ(サン・ドニ)は正にこの場所で斬首されたが、首を刎ねられてもすぐには絶命せず、自分の首を持ってパリ北郊外まで歩き、そこで倒れて絶命したとされる。以後そこがサン・ドニと呼ばれることとなり、教会が建てられたのが、現在のサン・ドニ大聖堂の始まりである。ここはフランスの王と王族が何世紀にも亘って埋葬されてきた場所である。

ガイドは観光客の訪れないモンマルトルを案内。車が通らない細い道を歩き、著名人の住む個性豊かな家々を見る。とてもパリとは思えない静寂さ。2時間余の知られていないモンマルトル訪問に、全員感嘆の声を上げる。

静かな住宅街の一角にあるワインバーで昼食。私がインターネットでレストランを検索、良さそうだと由樹に見せたら、彼女が知っている人がやっていて、いい店だと太鼓判を押してくれる。限られた予算で私が交渉したメニューは、2種類から選択。 

⬆️前菜:サーモン、アボカド、ペスト・ロッソ / タラのテリーヌ、サフラン風味、メスキュラン サラダ 

⬆️メイン:イカ、アーモリーカンヌ、赤米 / 鶏レモングラス風味、バスマティ米 

⬆️デザート:タンザニアチョコレートフィンガー、マンゴとパッションフルーツのクーリ / レ モン、メランゲのサブレ

⬆️ワイン:ペイ・ドック 白シャードネ 赤ピノ・ノワール 

私は魚のテリーヌとイカを取るが、後者は抜群に美味しかった。レモンサブレもいい味だった。シャードネにもびっくり。さすがワインバーだけあり、ワインもレベルが高い。ワイン、コーヒーを入れて一人28ユーロは良心的。星付きのレストランに行かなくても、このレベルの店で満足できる現在のフランス料理に脱帽。有意義な散策の後、料理に舌鼓を打ちながら仲間と過ごす参加者に笑顔が絶えない。素晴らしい一日を作ってくれた私にと、一同グラスを上げてありがとうを言ってくれる。