From PARIS

Taste of Paris 2021

先週、木曜日から日曜日まで、由樹が働くアメリカのイヴェント会社IMGが主催する「テイスト・オブ・パリ」が開催される。昨年5月、コロナでキャンセル。12月に延長されるが再度キャンセル。アメリカ、イギリスではかなり従業員整理をしたらしいが、フランスは国が1年半保証をしたので、スタッフはテレワークをしながら準備。

気軽に有名シェフの料理を食べたりできる食の祭典

会場は今までグラン・パレだったが、今年は左岸のグラン・パレ エフェメール。1900年に開催されたパリ万博のために建てられ、現在も展覧会や見本市の会場になるグラン・パレは現在、大規模なリニューアル工事中。この休館期間中にグラン・パレに代わってさまざまなイベントを開催するグラン・パレ・エフェメール(仮設のグラン・パレ)が作られる。テイストは11時半から夜11時半までオープン。金曜日と土曜日の昼、食べるのが好きな友達と11時半オープンと同時に行き、4時間余、料理を楽しむ。会場入り口には長蛇の列。私達は招待客チケットで並ばないので助かる。衛生パスと荷物身体チェックを受けて会場に入る。入り口でカードを購入。好きな金額を入れ、全てこのカード支払い。

招待客サロンでは飲み物が無料なので、シャンペンを飲みながらカタログでシェフと料理を確認する。4日間出店シェフもいれば、1日だけのシェフもいる。各スタンドで3品を提供。前菜、デザートは6 -7ユーロ。メインは10 -12ユーロ。毎年一番人気のあるケイは2日間とも列が長く諦める。小林圭は今年3つ星も取り、一番の売り上げを記録したと由樹に聞く。

今年気に入ったのはリュージ・テシマの和牛寿司。イタリア人シェフ、シモンヌ・ザノーニーのクレソンと白トリュフバーガーは、ちゃんとトリュフを削ってくれる。この2人のシェフは4人のシェフでスタンドを共有し、一品ずつ出している。そして売り上げは癌協会に寄付する。ステファンヌ・ビュロン(キャビアのマニファクチュール キャヴィアリ)のフォワグラ、ハーブのシャーベットはオリジナル。ピエール・サングのビビンバは珍味。ギリシャ料理の老舗、マヴロマティスのブレットに包んだ子羊のコンフィは安心して食べられる。

招待客サロンでは、日替わりサーヴィスがある。金曜日はアラン・デュカスのワゴンアイスクリーム。オリーヴシャーベットとハーブシャーベットを食べるが、どちらも香り豊かで美味しい。土曜日は日本食品トレトゥールがアミューズ・ブーシュをサーヴィス。シメサバに振り掛けがかかっているが面白い。日本食が大好きな友達夫妻は揚げナスの味噌和えが気にいる。日本料理の影響が多い現在の料理界では日本の食材を使っているシェフが多いし、日本食が好きなフランス人が増えている。

ダミアンはアラン・デュカスのチョコレートとアイスクリームスタンドを出して忙しいが、日曜日にはマティスを連れに行き、料理教室に参加させる。彼は両親が働いているイヴェントに参加出来大喜び。私達は、由樹と一緒に働いて居る彼女の友達、またこのイヴェントに来た友達、久しぶりに会ったシェフとおしゃべりに楽しい2日間を過ごす。由樹は前後一週間4時間の睡眠で頑張ったようだが、彼女に合った仕事に生き生きと働らいているのを見るのは嬉しい。入場客は例年より増え、入場制限。長い間待ちに待ったイヴェントで家族揃って来ている。また年齢層が若く、フランスのガストロノミーの未来は明るいのを感じる。