From PARIS

夏の食材で保存食

プラム、ネクタリン、イチゴとリューバーブをジャムに

猛暑の後、8月後半は気温が下がり初秋の気候になる。2−3日前から気温が上がり始め、30度を超える真夏の陽気が戻ってくる。日照りが長く続き、野菜果物に大きな影響を与える。土地が乾き過ぎて、育たない野菜果物がある。同時に太陽をいっぱい浴びて育ったので味は濃縮している。

90歳の近所のおばあさんに分けてもらったフランボワーズ。
フランボワーズはそのまま生でデザートとして食べた後、クーリ/Coulis(裏ごししたソース)やシャーベットにして冷凍する。

我が家のフランボワーズ(ラズベリー/木苺)調達先のお婆さんは、今年90歳になる。彼女は年金の足しになるよう、野菜、果物を育て売っている。気の毒なことに、日照りで彼女のフランボワーズの木が全部枯れてしまう。隣に妹が住み、彼女の畑は健在。先日フランボワーズが欲しいとお婆さんに電話すると、妹の畑に行って取ってくれるという。翌日行くと妹と2人で前日の午後いっぱい収穫したとのこと。手間賃にもならない様な価格で全部もらい、デザートにそのまま生で食べた後、丸ごと、クーリ、シャーベットにして冷凍する。

イチゴとリューバーブをジャムに。リュバーブはふきに似た形の酸味のある野菜。
フランスではジャムやタルトなどのお菓子で使う。
メロンのシャーベット。

メロンもシャーベットにするが、砂糖を入れなくても良いぐらい甘味が濃縮している。今年の果物は美味しい。例年より砂糖の量を減らし、プラム、ネクタリン、イチゴとリューバーブを5回に分けてジャムにする。

トマトは我が家の菜園で完熟したのを生で食べている。ソースや煮込み用は朝市で調達。私が野菜を買う農家のおじさんが、牛の心臓と呼ばれるトマトを安くするから持っていけとのこと。半分潰れかけた完熟トマトで、大量のトマトソースを作り冷凍する。

瓶詰めにして完成!手作りジャムは、我が家の保存だけではなく日本のお土産用に活躍する。

冬、夏の太陽を浴びて育った野菜、果物を食べるのは、暗い季節を忘れさせてくれるひと時。アリと同じで、夏の間せっせと働くと冬が楽しめる。