From PARIS

チーズとワイン

 2025年はワインの当たり年になると期待!

月一回のワイン試飲会は夜 8時からなので、ワインに合わせた食事が出る。ほとんど毎回シャキュトリーで、たまに魚のパテ、チーズ、さらに甘い物が出る事がある。2025年の最初の会はチーズとワインの組み合わせ。これは16年前からの試飲会で初めての試み。チーズには赤ワインを合わせる昔からの習慣を覆すのを再認識する良い機会になる。 

フランスのチーズの種類は1200種類あると言われている。それに合わすワインはその地方のものが一番いいが、メインの後、チーズトレイを出す習慣が残るフランスでは、ワインが問題になる。4−5種類のチーズトレイを用意した場合、ピノノワールかブルゴーニュ白が一番無難だろう。しかし家庭ではそのためにワインを開けることはなく、メインのワインで続ける事が多い。羊と山羊のチーズを好む我が家は、かなり前から白ワインを合わせる様にしている。 

今回はロワール地方のクロタン・ドゥ・シェーヴルに同じロワール地方のプイィ・フュメ。独特な香りと味の山羊のチーズには、ソーヴィニヨンのすっきり爽やかなワインが合う。ブルゴーニュのブリア・サヴァラン、リッチなクリームチーズには黄金色の香り豊かなブルゴーニュ、プイィ・フュィッセ。南仏のサン・ネクタールにはカリフォルニアのピノ・ノワール。太陽の多い国のピノ・ノワールはしっかりして太陽のチーズといい相性。羊青カビチーズ、ロックフォールにはクラシックな組み合わせで、ボルドーの甘口ソーテルヌ。強い塩分の多いチーズをソーテルヌが和らげる。 

専門家が選んだ組み合わせは確かに納得がいく。私はこの中で、最初のロワール地方の組み合わせが一番気にいる。 

フランスで食事に人を呼んだ場合、まずアペリティフ。一番よく出すのはシャンパン。しかし最近シャンパンの値段が上がり、白ワインで代行する人たちが増えている。白ワインの品質が上がり、アペリティフだけでなく料理に白ワインを合わせる事が多くなる。さらにチーズにも合うので白ワインは大活躍。白ワインを好む女性が急激に増えている今日この頃である。男性は相変わらず赤が好きな人が多いのは以前と変わらない。 

今年は久しぶりに寒い冬になる。葡萄には必要な気候。フランスではワインの当たり年が5年置き。2025年はいい年になるはずで今から期待している。